使用される場面はどんなとき?
オープンソースの使用例
オープンソースを使用する最大の理由となるのが、ソフトウェア開発のコスト削減です。オープンソースではないソフトウェアを使用する場合、高額なライセンス料がかかってしまいます。ソフトウェアによってライセンス料はそれぞれ異なっており、数万円単位のものから数十万円単位のものまでさまざまです。
無償のオープンソースソフトウェアを使用すれば、ソフトウェア開発にかかるライセンス料をそのままカットできます。ライセンス料だけでなく開発プロセスの大幅カットが可能になるのも、オープンソースのメリットです。自社開発のソフトウェアは企画から開発までのプロセスがとても長く、開発の手間とコストがかなりかかってしまいます。オープンソースソフトウェアならだいたいのところまではできているため、開発のスピードは一気に上がります。料理の場面に例えてみると、オープンソースの使い方をより深く理解できるでしょう。レストランなどで提供されている料理の多くは、すでに世の中に存在している料理が基盤となっています。提供されている料理は店主独自のレシピによるものかもしれませんが、ベースとなる作り方はすでに存在している基本のレシピに従っているものです。カレーの作り方はだいたい同じでも、使うスパイスや具材が異なれば味もまったく異なるもので、同じ「カレー」でも開発にかけるプロセスによって異なる価値を持たせることが可能です。
この例えをソフトウェア開発に置き換えて考えてみましょう。オープンソースは料理の基本レシピのようなものです。エンジニアは、レストランの店主のようにレシピであるオープンソースをヒントに自己流のソフトウェアを開発します。すでにあるレシピをアレンジして個性を出す方が、この世にないレシピを生み出すよりもはるかに手軽に新メニューを開発できるのではないでしょうか。
代表的なオープンソース
オープンソースの代表格といえば、世界シェアNo.1の「WordPress」です。世界中で利用されている有名なオープンソースソフトウェアで、直感的な操作性や高いユーザビリティに定評があります。OSのオープンソースで有名なのが「Linux」です。Linuxは、企業の基幹システムやクラウドサービスの開発などに利用されているオープンソースとしても知られています。Oracle社がソースコードを管理しているデータベース管理システムの「MySQL」も、オープンソースです。その他、Google Chromeのライバル的存在としても知られるWebブラウザの「Firefox」、文書作成・表計算などを行うことができるオフィスソフトとして世界的に人気が高い「OpenOffice」などがあります。